2013年04月30日

ペンキを塗る 故・サッチャー氏(元英国首相)




今月8日、イギリスの元首相マーガレット・サッチャー氏が死去された。


リアルタイムでの、彼女を知らなくても、
教科書的内容として、
また、映画の主人公として
彼女を知っている人は、多いだろう。

それに、彼女を語る代名詞、鉄の女(Iron Lady)は、あまりに、強烈だ。
(ミルク泥棒という名もあるらしい→学校での無償牛乳配布をやめたから)
その名の通り、強い女で、バリバリの保守で、在任期間も11年とイギリスの首相の中では、ダントツに長く、一時代を築いた政治家だ。

サッチャーさんが、どんなおばちゃんだったか、サクッと知りたい方は、NHKのこの記事がわかりやすいと思うので、参考にどうぞ!
サッチャー元首相葬儀 改革の光と影

葬儀には、エリザベス女王をはじめ、国内外の要人が参列したそうである。
その国葬なみの盛大な葬儀の一方では、反サッチャー派がデモを繰り広げ、「鐘を鳴らせ!悪い魔女は死んだ」という歌まで作られ、ヒットチャート登場したそうだ。

自由なのか、英国ジョークなのか……死者に鞭を打たない、死んだらみんないい人の日本人的思考では、苦笑するしかない。


で、私。
この日記に添付した「AFPBB News」の記事のように、実はね〜〜なんて話をしたいわけではない。
だいたい、海の向こうの遠い島国の政治を語るだけの、知識も技量もないし、よく分からない。

しかし、サッチャーさんのことで、とても印象に残っていることがあり、また、その時、自分なりに考えたことがあったので、それをちょっと、書いておこうと、思って。



ペンキを塗る、首相


サッチャー氏が首相だった頃、家の壁紙を自分で張り替えたとか、壁にペンキを塗ったとか、そんな話を耳にして、へええーと思った。
私にとって、サッチャーさんの異名は、「鉄の女」ではなく、「壁紙おばちゃん」だったのだ。
さすがの鉄の女も、遠い海の向こうの小さな島国の庶民が、壁紙おばちゃんと、自分を呼んでいたなど、思ってもみないことだろう……どうだ、草葉の陰でこのブログを見て驚くがいい!


以下、拙い私の知識なので、適当に読んでね〜〜(^^)v


ヨーロッパの人達は、自分たちで家の改装する。


大規模なリフォームも結構やってしまうらしいが、
壁紙を張り替えたり、ペンキを塗ったり、棚を作ったり、家具の化粧直しをしたり、そういったことを楽しみながらする文化がある。

まあ、ガタイもいいから、コンパクトな、日本人よりは、力を要することは、楽であろう。

こんな文化から、サッチャーさんは、修理くらい自分でするわよ〜と、やっていたのだろうが、しかし、忙しい首相が……とも思うわけである。

階層という壁


昔、「遥かなり、大英帝国―イギリス階層社会の不思議」という本を読んだことがある。
異次元の世界の話かよ? と思った本だった。


イギリスという国には、法的な拘束はないが、いまでも歴然としたクラス(階層・階級)というものが、存在し、その壁を乗り越えることは、ほぼ不可能だという。
クラスは、3つで、上流階級・中流階級・労働者階級があるという。
(労働者階級から、中流階級へ移動は出来るらしい)


ご存じイギリスには、王室があり、ここを頂点に、世襲の貴族が存在する。
これらが上流階級である。
勝手に貴族になることは、出来ないし、減りはするけど、増えはしない種族だ。


次に、中流階級。
ここのカテゴリーが、日本人からすると理解に苦しむ。

会社の社長さんも、専務さんも、部長さんも、課長さんも、係長さんも、新入社員もみ〜〜んな、ここ。ついでに、大学教授も、医師も、弁護士も、警官も、このクラス。
一応、中の上・中の中・中の下と別れているらしいけど。


そして、労働者階級。
ブルーワーカーと呼ばれる層。
調理師、農家、公務員も職種によって(消防士・配達員)などもこの階層らしい。
また、普通のサラリーマンは、この階級ともいわれる。



そして、この階層により、話す言葉、読む新聞、好むスポーツ、服装、通う学校、住む地域も違うという。

いつの時代よ……? 

因みに、サッカーは、労働者階級のスポーツだそうです。見る人もやる人も。
本当かよ? って言いたくなるけどね。
中の上の方の人達は、テニスとか乗馬とかクリケットが好きらしい。まあ、確かにどれも、お金がかかりそうなスポーツだよね。サッカーは、ボール1つあれば出来るもんね。

でも、逆に、日本では、ある程度裕福でないとサッカー出来ないよね。
クラブチームとかお金がかかるし。


この不思議な階層は、日本人からは、さっぱり理解できない感覚だけど、
七五三や初詣は、神社にお参りして、12月になるとクリスマスって騒いで、結婚式は教会で挙げ、葬式はお寺って、お前達の方が理解出来ん! と言われそう。
その国のルールだから、わからなくて当然だし、口を挟むことでもない。


年収一千万円も二千万円も稼ぐようなサラリーマンでも、自分は労働者階級と思っている人も多いと云う。
大会社の社長も、首相も、貴族じゃなければ、上流階級ではないし、
お金持ち=上流・中流でもない。

日本の上流階級は、曖昧だから、こういう基準は、いっそ清々しい気もするけど。
ただ、人物紹介には、どのクラスの出身かが記載されるとか。
これは、ちょっと、大きなお世話って、思うけど、これも文化なのだろう。


サッチャーさんは、食糧雑貨商の娘として生まれたという。
写真で見る限り、近所のお店って感じだから、おそらくクラスでいえば、中の下か中の中が彼女の出身階級なのだろう。

だから、ペンキを塗る行為は、首相であっても、分をわきまえた、彼女にとっては、極めて日常だったのかな……と。
私ごときの身分の者が、ペンキを塗ることで人を雇うものではない、と、考えたのかな〜なんて思ったのです。


まあ、単に、ペンキ塗りが、好きだったのかもしれないけどね。



越えられない身分制度があり、何かにつけ、出身階級を気にする国に、自分は生まれなくて良かったと思うけど、「分をわきまえる」という考えは、非常に好きだなと思ったのです。
これは、日本人も、もともと持っている感覚だと思うしね。
イギリスの場合は、卑屈さのニュアンスが強い気もするけど。
最近は、薄れてきた気もするけど……残念だわ……と思いつつ、私も分をわきまえ、謙虚でいよう! と、このニュースを聞いて、改め思った次第です。



てなことで、ご冥福をお祈りいたします。

posted by こい at 12:22| Comment(0) | TrackBack(0) | ニュース(世界)
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